腹痛

腹痛は、痛みの場所だけではその原因を特定することができません。内臓痛と体性痛に分類され、内臓痛は消化器そのものが痛むことはなく、腹膜の刺激や平滑筋の痙攣によって痛みが発生します。疾患が起こった時に最初に現れ、波のような周期性があります。一方、体性痛は内臓疾患が悪化して腹膜が炎症によって刺激された場合に起こり、鋭く、局所的な痛みであり、波のような周期性はありません。 そのほか、関連痛と呼ばれるものもあります。これは、内臓の表面にある神経と根を同じにする別の箇所に痛みが生じ、炎症が起こっている場所とは関係のない部分に痛みが現れるものです。 上記のほか、胆管がんや膵臓がん、血栓、腹部大動脈瘤破裂、非閉塞性腸管虚血（NOMI）、筋肉の炎症や外傷、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などでも腹痛が起きることがあります。 食道がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆のうがん、肝臓がんなどのがんが進行したケースもあります。 上記のほか、婦人科の病気の場合は月経痛、子宮外妊娠、卵巣出血、卵巣捻転、子宮筋腫、骨盤内感染症、排卵痛や泌尿器科の病気の場合ですと、尿閉、膀胱結石、尿路結石、膀胱炎、水腎症、前立腺炎、腎盂腎炎、精巣捻転などでも腹痛が起こります。